「Tsubameアプローチ」に基づく法人つばめ会の発達支援プログラム
1. 支援の概要
法人つばめ会は独自のアプローチ「Tsubameアプローチ」(参考1 パンフレット『Tsubameアプローチ』)に基づいて障がい児・障がい者支援を行っています。共感的受容と交流を基礎に据え、①感動や共鳴を生む「時空の間」の創生②心をコントロールする力を育むことが大きな柱立てとなっています。(参考2 「認識論における『Tsubameアプローチ』」)。「Tsubameアプローチ」は主に発達障害の状態にある児童・生徒の通う児童発達支援や放課後等デイサービスのためにつくられた理論ですが、成人となった障がい者(法人つばめ会でいえば就労継続支援B型事業所かのんの通所者)にも効果的な療育理論・支援理論です。さらには共有の発達や共同性の獲得の過程や構造を精神発達の本質とする立場でいえば、いわゆる「定型発達」の子どもたちの育成にも十分効果的なアプローチとなっている。
法人つばめ会の理念は、以下の通りである。
こどもたちが
1. いきいき暮らす
2. のびのび育つ
3. きらきら輝く
ことをめざします
この理念は、論文『障がい児療育から見る社会分業の有機性連帯について』(参考3)に解説を述べていますが、ソーシャルインクルージョンや主体性、ストレングスを大切にすることを謳っています。
「Tsubameアプローチ」に基づく法人つばめ会の発達支援プログラム
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2. 認識論に基づく個別支援と集団支援の一体化や連携
法人つばめ会の各事業所では、各種講座や「初めの会」、「終わりの会」などの集団のセッションが充実しています。個々のストレングスや課題を大切にしながらも小集団への適応に療育の主眼を置いています。個々の成長は環境との相互作用の中で促されます。しかし発達に関する障害がある場合、周囲の実在的世界を認識すること、それと同時におこなわれる自己認識が困難となりがちです。自己認識は自己を固有の時間軸に位置づけていく内的営みです。実在的世界の認識と自己認識は常に一体なのです。それゆえ集団支援と個別支援を表裏一体のものとして実施していくことがきわめて重要となります。法人つばめ会が小集団でのセッションを重視しているのはこうした認識論の立場に立つからです。
(参考2 「認識論における『Tsubameアプローチ』」)
3. つばめ会理論に基づく個別支援計画や専門的支援計画
個別支援計画や専門的支援も「Tsubameアプローチ」の理論をベースに作成し実施します。担当の児童発達支援管理責任者、専門的支援職員は利用者のニーズを本人や保護者などの関係者、さらには支援に関わる職員から聞き取るなどのアセスメントを実施し、つばめ会理論に基づいて計画を策定します。一定期間をへてモニタリング調査をし、よりよい計画に更新していきます。モニタリングの場合も利用者や保護者の思いを尊重し、一緒に計画の見直しをしていきます。